1day shopをしようと思ったわけ2003年の年末、念願の一戸建てに引越した。 家を建てると決まった時、ダンナは自分の出る幕がないことを悟っていたみたいで、「パパの部屋とお風呂だけはパパの好きなようにさせてくれぇ~。」とだけ言い、他は私の好き放題にできることになった。 とは言え、輸入住宅みたいな洒落たモンではなく、どっちかというと四角いビルのような家を作っているハウスメーカーに決めてしまったもんだから、カワイくないことこの上なし。 内装だって全然好みに合わない。 もうこうなったら内装丸ごとほかの工務店に依頼してしまうよ~ん!なんて話も出るくらい。 それでもできる限り、思いつく限り、「憧れのカントリーハウスにするんだ!」と張り切って、なんとか かんとか完成した。 それまでマンション住まいだったから階段のある家に不慣れなため、家の中を行き来するだけでヘロヘロ~になってしまって、おまけに「汚しちゃならんっ!」とそれまでロクにしなかった掃除を毎朝きっちりするんだ!と自分に言い聞かせ、それはそれは私でないくらいガンバッた。 そしたら・・・ 壊れた。 いつもいつも前向きでポジティブ思考が自慢の私が、てんで元気がなくなった。 ウツじゃないかと本気で思った。 いつでも好奇心旺盛なのに、な~んにもやる気がしなくなって、主婦のクセに買い物にも行きたくなくて、心地良いハズの部屋の中で毎日悶々とすごしていた。 話はそれるけど、私はちょっと心理学に興味がある。 ある人に言わせると、私は自分をとても客観的に観察することができるスゴイ人間らしい。 そんな私はプチ・ウツの状態の中、自分を観察し自問し続けた。 「何でこんな風になったと思う?」 「どうしたいの?」 実際に声に出しながら、延々と質問をし、答え続けた。 ようやく自分がわかり始めた頃、どうせすっきりしないんなら、気晴らしにネットで大好きなカントリーのサイトでも見よう! 「その時だけでもほんわかと心地良い気分に浸れるんだから、それでいいやん。」 そう思って、ページをめくっては「はぁ~、ステキっ!、きゃー、か~わいぃ~!」なんて独り言を言いながらカントリーの世界を満喫していた。 その時! 目に飛び込んできたのは 『自宅ショップ、1day shopの方、卸デキマス』の文字。 頭ン中を何かがグルグルとめぐり始めた。 確か時間は午前3時頃。 アタシ、コーフンしてる! こんな時間にっ! どうしよっ!どうしよっ! いつも買ってたカントリー雑誌には自宅ショップを開店したスゴイ人たちがインタビューを受け、にこやかな笑顔の写真入りで掲載されていた。 「へぇ~、すごい人もいるもんや。」 マンション住まいだった頃、「この部屋をショップにしつらえ、開放するなんて、めんどくさがりの私にはじぇ~~ったいできひん。それにお客さんが来たらいちいちインターホンで対応するんかい?」なんて現実的なことばかりが頭に浮かび、自宅ショップなんて別世界の人がするモンだと思っていた。 でも、ホントは憧れてた。 自分で作ったものを他の人に見てもらい、買ってもらえればその人の家で使ってもらえるんや。 ええなぁ~。 やってみたいなぁ~。 でも、お店ができるほどたくさんのモノを一人で作るのは、チョットどころかかなり大変かも。 それが 『自宅ショップ、1day shopの方、卸デキマス』 を見た途端、その思いが ずいぃぃぃ~~~~っと私の元へ近づいてきて、もう頭の中の私は雑誌の中でインタビューを受けていた。 やろう!やってみよう! 狭いけど、ガレージでやったら何とかなるしっ! 何を作ろうかな? どんな風にディスプレイしようかな? ワクワクが膨らんで、もう止められへんッ! 自分観察をしてた時、自問した答えに「友達ほしいねん。」と答えていた。 以前の住まいは新居から自転車で15分くらいの距離だから未知の土地に行く不安なんか全くなかった。 心配したのは近いと言えども転校しなければならない子供たちで、自分の生活はなんら変わらない、強いて言えばいつも行ってたスーパーで買い物をしなくなることくらい。 なのに、子供たちはあっという間に新しい学校になじんで楽しそうに通っているというのに、私は?近所に知り合いおらんやん! もともと近所づきあいは苦手で子供の学校のお友達のお母さんとだって全く付き合ってなかったから、おんなじはずなのに、 「なんか、さみしぃ~やん!」 よぉ~し、友達作ろう! 自分の好きなものを集めてお店を開いて、共感する人たちが集まってきてくれたら、友達になれる♪ 儲けなんか二の次。 コンセプトは『友達を作ろお~!』 幸い私はワードをチョイとばかし使えるし、誰も巻き込まずに一人でコツコツ準備して“大好き”をいっぱい集めたショップを開こう。 その夜は興奮して眠れなかった。 |